Piaggio MP3 ロールロック解除できない人向け、改造モーター製作(ピアジオ)

ピアジオMP3という三輪のオートバイ、正しくはトライバイク(*愛車メイン写真参照)のトラブルについて、ウェブ関連のキーワードをみていると、ロールロック RollLock (Tiltlock)が「かからない」と言うのが多い。その前にロールロックって??・・・簡単に言えば「バイクを自立状態にする機能」ということ。

 普通の2輪オートバイは、信号待ちでは必ず足をつかなくてはならないけれど、停止したときに「TILT(傾斜)」を、特殊な第3のブレーキでロックして横へ倒れないようにします・・・つまり「傾斜を止める」ブレーキ機能なんですよ・・・ふ〜(*´∀`*)。

停止したとき楽したいw「ロールロックをかけたいのにかからない」「サイドスタンドがわりに使いたいのにかからない」というトラブルは多く、これはまた別の機会にブログで話します。

 別にロールロックは(かからなくても)駐車するときセンタースタンド掛けたり、停止時には2輪車のように地面に足をつけばいい話なので「かからない」というのはさほど問題ではありません。

困ったのは、その逆。「ロールロックが外れない」トラブル。なんとこのピアジオMP3は「ロールロックが外れないと前進、発進出来ない」仕組みになっています・・・。前進出来ない理由は?というと「ロックがかかった状態は停止時以外は危険な状態」だからなんです。・・・サスペンションも傾斜もしない「三輪車(幼児用)」を想像してみて下さい。カーブを曲がるとき、「カーブに沿って内側に車体やタイヤが傾斜(TILT)する構造」でないと、「カーブ毎に「遠心力によって運転車は車体ごと反対側に転んで」しまいますよね(笑)。

このように一瞬にして危険な乗り物になってしまうから、ロールロックが解除できない状態になると車体のコンピュータが「乗るな!」と判断し、安全機能が働き、アクセルを回しても走行不能にさせるためリミッターがかかり走行できない(させない)状態になるんです。

そうなると、重い3輪の車体を押して帰る以外、(エンジンはかかっていても)どうにもこうにも何も出来なくなるんです(笑)。・・・つまり一瞬にして「地蔵」状態になるわけなの・・・。旅先でこうなると大変で、その後トラウマになり何処にも行けなくなる(笑)

でも、実は(エマージェンシー)緊急対処方法はあって、自分でロールロック・モーターを手動でまわしロック解除する方法があります。(回しきるとスイッチがはいるので、リミッターが解除され普通に走れます)・・・・しかし、解除のためのその入り口はとても細い穴で、しかも小さいマイナスドライバーでないとまわせないのです。これがとても硬くてまわらない時があり最悪ドライバーの先を折ってしまう!!!

ん?まわらない?・・・どういうことかというと、中のギアが進みきって終わりで固まってしまうんです。・・で、まわらない。このモーターはウインチでも使えるぐらい強力なモーターなので、「ガシッ」と噛んでしまうとそんな小さいマイナスドライバーではとてもまわらないの・・・・・で結局まわれば帰れるけどまわらなければ「地蔵に!!」。そしてまたトラウマ!

そこで、先程も述べたけどモーターを手動で動かし、スイッチがはいるくらい回せば、騙し騙しなんとか「乗って帰れる」ようになる。。。という構造を利用して「モーター自体を改造」した(*´∀`*)

 改造したのは写真の矢印の部分ですけど、モーターアッセンブリーを分解し、マイナスドライバーの入る細かった穴を拡張して、ギアの先にあるシャフトに(写真のような)+ドライバー、素手やペンチでも回せそうな直径18mm程度の大きい皿ネジをABウェルドで付け(溶接並強度)ました。

これで、ロックが解除できなくなってもいつでも(ギヤが噛んでも)手動で簡単に解除でき家まで帰って来られることが出来ます。特にロードサービスも呼べないような山にキャンプに行く人には良いと思います。

で・・・モーター(オーバーホール済み)は2個作ったので、欲しい方お譲りできます。気軽にお声がけ下さい

7 thoughts on “Piaggio MP3 ロールロック解除できない人向け、改造モーター製作(ピアジオ)

  1. こちらでは初めまして。
    小西さんが、MP3にもご理解が深い事にまず驚きました。
    加工品は物凄く気になりますが、5月の記事ですので先ずは未だお持ちかどうかと、希望価格などをご提示いただければ幸いです。

    1. こんにちは😃ありがとうございます。このモーターが欲しいという方がいらっしゃって既にお譲りしてしまいました。MP3のモーターがたびたびロックしてしまうのであれば、常にギリギリまで回りきっている場合がありますから、扇型のブレーキに伸びるワイヤーやブレーキ部分についているプッシュ型のスイッチなど調整してみるのもよいかもしれません。

      1. ご返信ありがとうございます。
        残念ですが、譲渡完了では致し方ありません。ご提示の対策法を基に、なんとか工夫をしてみます。
         扇型のブレーキとワイヤーとは、リアにあるパーキングの事と察します。普段からスタンドの活用を心がけておりますので、使用頻度の少ないパーキングブレーキですが、時々渋くなりリリースされない状態になる事もあるので、大規模なメンテの際にでも、ご指摘の部品の詳細を確認してみます。
         当方のMP3は、250RLの最終ロットでして、2008年の生産終了から早13年。ロールロックの不具合、セルスターターボタンやウィンカーの接触不良による動作不良がするようになりました。幸いにも解除不可にまでは至っておりませんが、転ばぬ先の杖の対策を講じておりました。

        1. 扇型はフロントパネル、を外し、ライトを外したら出てきます。ちょうどメーターの下あたりです。奥の方に扇型のチルトロックブレーキがあります。そのことです。そこでロールロックします。そこからワイヤーが(正面から見ると左メーター下を)通り、ヘッドライトの窪みのすぐ後ろにあるチルトロックASSYに太めのワイヤーがつながっています。そのワイヤーを調整することによってモータが回り切る前にストップしますので、ロールロックが外れない時にはたいてい回り切って固着してしまうことに原因があると思います。セルボタン、ウインカーはハンドルのカバーと一体になっていますネジで外します。ボタンは全て車のように嵌め込みになっていますから、コネクタが弱く、割れて接触不良もありますから一度ご覧ください。右、左ブレーキの付け根に、「握るとスタートするプッシュスイッチ」が隠れていますので、握ってもエンジンかからない時は、固着して戻らなくなっています。外して引っ張ってCRCを吹き出し入れすれば復活します。ロールロックは難しいこと結構書いてありますが、基本ロールロックオイルDoT4を加えるか入れ直すかで治ります。その際、正常なのにホーンがなるのであればそれはセンサーの異常ですからセンサーを抜いてしまえば(メーター下)良いです(笑)書ききれませんが、とても良い車なので、大事に乗ってください。トラブルは具体的にあればまた書いていただければ、時間があれば写真付きで説明します。良いトライサイクルライフを!!

  2. ご返信ありがとうございます。
    ロールロック関連部品。その場所は盲点でした。一応エンジンフル換装も行ってますので。それなりの知識は持っておりましたが。今まで不具合のなかった部分なので。センサー洗浄+配線補強までしかしておりませんでした。

  3. はじめまして、こんな方法があるなんて驚きました。自分も出先てロックが解除できなくなり、途方に暮れレッカーのご厄介になってます。その後修理はしていますが、それからロールロックが信用出来ず使っていません。また遠出も控えている状態だったので、この方法を使えばまた安心して乗れそうです。
    改造後てすが、出先でロックした場合この部分にアクセスするには取り外しパーツがあるので大変そうてすが、例えばカウルに穴あけしたりして、分解無しでアクセス出来そうな場所にネジはありますでしょうか?

    1. ちょうど良かった、庭に出るので動画で場所をお教えします。
      ツイッター@HirokoKonishiにスマホ動画をアップします。

      動画の場所(右フロント)から中をのぞいてシルバーの部分がモーターで、その下の黒いゴム蓋の中の部分がチルトロック(ロールロック)ギアのシャフトの先になります。蓋を取るとマイナスドライバー(極小)の溝がありますので、ドライバーを差し込んで逆ネジに回す。ピニオンギアなのでかなり回転します。そのうち「スコン」とロックが外れます。それから普通に戻ります。この方法が何度か続くようであればロールロックオイルを足してあげてください。今後、いくつかご要望がありましたらブログ記事で手順を照会しますね。

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