(写真:Cheong wadae / Blue House 2018 inter-Korean summit by Wikimedia)
お隣韓国の文在寅大統領、昨今行われたイギリスではG7の場での日韓首脳会談を実現したいという意欲で臨んだ。そのためG7がはじまるまでの間は普段の強硬な反日政策をトーンダウンさせて日本に対して融和政策を取ってきた。しかしながら、G7での日韓首脳会談は実現しなかった。この件について文大統領はG7後にフェイスブックに「菅首相との初会合は、韓日関係で新しいスタートにすることができる大事な時間だったが、会談につながらなかったことを残念に思う」と綴った。
文在寅大統領は弁護士出身の韓国第19代大統領で、北朝鮮からの避難民の息子として生まれたの由。その生い立ちもあってか北朝鮮に対する政策に温情的なものが多くみられるのはご存じの通りである。
政治思想、背景や社会構造が全く違う韓国と北朝鮮。日本に対する反日政策の違いは金正恩総書記の北朝鮮がやや直球的な表現に対し、韓国はやや主観的な表現や主張そのものが含まれている。しかしながら、日本では文化的な違いから大げさな表現そのものが歪曲や嘘ととられる場合がある。
筆者は中立的な立場から捉えており、偏らないように趣旨を読み取る努力や配慮をしているが、読者の受け取り方にも強弱があるのでそちらについては不知である。
さて、音楽の中での「北」と「南」の話。今をさかのぼること五十数年前、日本のフォークソングの中に北朝鮮の歌がヒットした。フォーク・クルセイダーズの「イムジン河」という曲だ。しかしながら題名や歌詞が北朝鮮(北)と韓国(南)ではやや違い、冷戦の最中の日本は韓国側のタイトルと詞を利用したとみられる。
元の題名は「臨津江(リムジンガン)」という歌だ。近年では京都の学校を題材にした映画の中でも劇中で使われたそうだが、それは「イムジン河」という韓国側の立場から付けたタイトルの歌で。このように自由な音楽表現でありながら社会・政治・思想で変えなければいけないことこそ、先日の筆者の記事にも書いた不自由な表現ではないかと思われる。
ところで、二つの曲の違いはなにもタイトルだけではなく詞の中に現れている。詞の説明をする前に、当該記事の目的はグーグルニュースという報道の性質があり、ここで著作権上の本件はまた著作権法第32条1項の「公表された著作物は、引用して利用することができる」場合を鑑み、「その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない」に則って引用する。
左側の詞は原曲・原訳詞の北朝鮮の「リムジンガン(朝鮮語アクセント)」。右は、韓国語アクセントの「イムジン河」である。
詳細は省くが、リムジンガンは放送禁止になり(韓国との友好関係に悪影響を及ぼすの由)、イムジン河は(原詞の意味を正しく伝えていない)ということで発売中止になった。
頭書に書いたお隣韓国の文在寅大統領を含めたこれまでの韓国の対日外交。主張も過ぎれば悪口になり、話を聞く(受け取る)側も議論のテーブルに着けない。放送禁止や発売中止にした事なかれ主義もどこまで通用するか、時代にあったスマートな交渉が必要だと思う。おもてなしではない。要件事実のみで良い。問題解決が最優先だ。北朝鮮との多数の問題もそうだ。今回とりあげた音楽と同様、筆者のような知らない世代さえも巻き込む。いわゆる未来にしわ寄せが来ることになるのだ。
G7は音楽的に言うと属7の和音、長三和音に7度の音を加えた和音のことです。構成は、根音はG(ソ)長3度のB(シ)完全5度のD(レ)そして短7度のF(ファ)の構成になります。ちなみにこの「リムジンガン」はGからはじまります。なんだか開催国の頭文字ににていますね(気のせいです)