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人生書きかけの記事、藤原啓治お父さんへオクルコトバ。

(写真:Amazon商品 小西寛子 DVD十兵衛ちゃん より)

筆者の声優の先輩である藤原啓治さんが亡くなった。現場で昔ご一緒させていただいた時の印象、藤原啓治さんと言えば、狸のキャラクターの声当ててたけどまさにぴったりの方。

 私生活は知らないが現場でお会いするときはいつもチャランポランな感じで、演技も自然。筆者の主観だが、演者の目で見てドラ親父を演じたら多分右に出るものはいないと思う。しんちゃんのお父さん、代役では森川さんがやられていたけれど、チャランポランさの演技はとてもとてもリアルチャランポランには叶わないのかな?そういう人。

 筆者は十兵衛ちゃんというアニメでご一緒させて頂いた。筆者のお父さん役である。そのお父さんに現場でお会いするなり「小西〜、ジーパン洗ったら白くなっちゃったよ〜」っていう感じ。それは私としての唯一のお父さんの記憶。

 十兵衛ちゃんは日本や世界のアニメでも珍しい当てがきというもので作られた。当て書きの名の通り筆者の生まれ故郷の川越や中高校生時代の筆者が基本的なイメージのモデルで製作されたアニメ。そのなかでのお父さんも作品の世界観からキャスティングされたと思われる。

 藤原啓治さんはプロ。菜の花自由のお父さん彩。本当にこのアニメの制作陣の本気を感じた。あてがきというのはリアリティの追求だがお父さんだけでなく周りがみんなプロ。スタッフなどと縁がなくなりこの作品の後継を継ぐ事はなくなったが現場の記憶は残る。上品な綺麗な職人の上手い世界ではなく親子の演技として最高のものを演じた。

 藤原啓治さんと筆者の親子の会話。時間があったらその部分だけでも見てほしい。演者にしかわからない間かもしれないけれど多分皆さん涙を浮かべてくれるかも・・・そして星になったお父さんを思い出してくれるかも。藤原啓治さん、良い経験させていただいて有り難うございました。

 そしてさようなら、どこか新しい星の✨世界でも、今度は元気に、チャランポランに生きてください。

小西寛子: 小西寛子(声優・シンガーソングライター・司会・執筆)1975年埼玉県川越市生まれ、その後湘南、神奈川県平塚市で育つ。幼少からフルートを学び、相模女子大短期学部で造形、その後中央大学法学部卒。まったり声など独自のオリジナル声NHKおじゃる丸、逮捕しちゃうぞ、ドクタースランプ、浦安鉄筋家族、すごいよ!!マサルさん、デジタルモンスター他多数のアニメ、ゲームからTVバラエティー、CMまで、主演や主要キャラクターとして多数出演。自ら企画全構成を担当する番組・産経デジタルのiRONNA小西寛子のセカンドオピニオンや執筆活動の他、法知識を生かしたコメンテイターとしてTV番組にも出演。道徳、教育、幼少期からのエクゼクティブスキル私塾。刑事告訴状起草から民事手続全般(仮処分〜執行・差押え)本人自ら手続きする豊富な知識。ま特技としてはアコースティックギターなどのレストア、趣味のオートバイレストアや修理・改造、トライアル、トライク(3輪オートバイ)からスノーモービルまで所有、乗り物をこよなく愛す。