小西寛子流バイク、レストレーション。

小西寛子流バイク、レストレーション。

 私がするヴィンテージ・マーチンをはじめとするアコースティックギターのリペア(完全分解オーバーホール)は、過去のブログでもうご存じの方も多いかもしれません。でも、実は私、ギターだけでなく「自分自身の技術を研ぎ澄ますため」に、あらゆるものをレストアしているんです。

私の修復哲学は、単に新品同様に仕上げる「リフィニッシュ」ではありません。フィンガーボードを外しSQロッドの取りだし、蒸気によるボディばらし、ブレーシングの再接着、ネックリセットといった作業を通して、素材そのものが持つ時間の記憶を呼び覚ますことを大切にしています。

例えば、ビンテージバイクの場合、フレームのヘアラインクラックの溶接補修、ブッシュ打ち替え、キャブレターのオーバーホールに至るまで、可能な限りオリジナルパーツを温存します。どうしても使えないボルトやパーツは、解体車両や部品取り車から同年代の“同志”を探して譲り受け、命を繋いでいく——そんなイメージです。

外装に浮き出た錆やメッキの剥がれも、実は「味」なんです。再メッキすれば表面は輝きますが、それは同時に、積み重ねてきた年月の痕跡を消してしまう行為でもあります。私のコンセプトは「オーナーと共に歩んできた歴史を尊重すること」。だから、あえて粗を残し、パティーナ(古艶)をまとわせるのです。

これまでに手がけたバイクは、よく「とても大事にされてきたような佇まいですね」と言っていただけます。ショールームに並ぶ“ピカピカの工芸品”ではなく、あくまで「いつでもエンジンに火を入れて走り出せる」ビンテージマシン。

オーナーが風を切るたびに、再生された鼓動が心に響く——そんな生きた機械を目指しています。

今日もガレージには溶接機の火花が散り、オイルの香りと鉄粉が舞う。研磨布を持つ指先には、小さな未来と歴史が宿っています(笑)。

まだ途中ですが、1974 Honda Monky (Mini Trail )Z50J-101*** 通称4Lモンキー、乗って見たい?人生のお伴に、貴方もこういうスローライフなバイクどう?欲しい人いますか(o゜▽゜)o

1 Comment

  1. はじめまして、初めて拝見しました!
    最高に楽しいブログでした。
    私もほぼ同じ趣味でビックリ
    よかったらブログ見てね!

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