トランプ vs ソロス ― RICO法と外国資金の透明性をめぐる攻防

トランプ vs ソロス ― RICO法と外国資金の透明性をめぐる攻防

 昨日、アメリカでトランプ大統領が突如「RICO法」を持ち出し、ジョージ・ソロス氏の財団を訴えるべきだと発言した。ニュースは瞬く間に全米で議論を呼び、外国資金と抗議活動の関係に注目が集まっている。これは日本にとっても他人事ではないテーマだ。

 この「RICO法(Racketeer Influenced and Corrupt Organizations Act)」は、1970年に制定された法律で、マフィアやギャングといった組織犯罪を取り締まるために作られた。日本で言えば「暴力団対策法」に近いが、範囲はさらに広い。詐欺・恐喝・賄賂・資金洗浄など、組織ぐるみで繰り返される犯罪パターンを立証できれば、ボスから手下、関連企業まで一網打尽にできる。アメリカの法廷で使われる「切り札」と言える。

 今回、標的にされたのは「投資家ジョージ・ソロス」氏が設立した「オープン・ソサエティ財団(OSF)」だ。OSFは「民主主義や人権の保護」を掲げ、毎年巨額の寄付を行っている。(余談だが、東京都知事の小池百合子氏がソロス氏とソファーに座っている写真などがSNSなどで有名)
 しかし保守派は、OSFが「Black Lives Matter」やパレスチナ支援デモなど左派の抗議活動を資金面で支えていると批判。トランプ大統領は「OSFが外国からの資金を受け取り、アメリカの暴動を煽っている」と主張し、RICO法でソロス親子を訴えるべきだと訴えた。

 一方、OSF側やリベラル派は「寄付は合法で、暴力を支援した事実はない」と反論している。
Fox Newsは「ソロスの裏工作」と報じ、その逆にWashington Postは「陰謀論だ」と切り捨て、メディアも二分されている。実際、寄付先は公開されており司法改革や人権団体が多いが、暴力との直接的な結びつきは明確には証明されていない。しかしここでトランプ大統領が焦点を当てるのは「外国からの資金が内政を乱しているのではないか」という点だ。アメリカ議会では2023~2024年に「外国NGO透明性法」が議論されたが、まだ成立していない。

 さて、この問題は日本にも当てはまる。もし海外団体が日本の選挙やデモにこっそり資金を流していたら? 日本の左派デモ(例:1960年代の安保反対や最近の反差別運動)は国内勢力が主導してきたが、SNSでは「外国資金が関与しているのでは」との疑念も根強い。証拠がなくても、透明性を高める必要性は否定できない。

 トランプ大統領が言及した「暴力に資金を提供することが詐欺でなければ、何が詐欺なのか?」という問いは鋭い。法律上の「詐欺」とは、嘘をついて他者を欺き利益を得ることだ。RICO法の適用には、OSFが「民主主義」と唱えながら意図的に暴力を煽ったと証明する必要がある。しかし現状、その証拠はまだまだ乏しい。
これを日本で例えるなら、「子どもの教育支援」として集めた募金が実は過激派の活動資金に使われていた場合、それは明確に詐欺となる。だが、立証は非常に難しい所にある。

 ところで、アメリカの議論は、日本に「説明責任の重要性」を示している。寄付や外国資金は表向き「善意」とされても、その流れが不透明なら不信を招く。日本のNPO法でも透明性は一定求められているが、外国資金に関する監視はまだ甘い。メディアが保守派の懸念を「陰謀論」と笑い飛ばすだけでは、社会の不安は解消されない。

 今回、トロンプ大統領が打ち出したRICO法をめぐるソロス財団の騒動は、外国資金の透明性という世界共通の問題を浮かび上がらせた。
 日本でも、もし海外の資金が政治やデモに隠れて流れていたら、国家の安全に直結する。暴力への資金提供が詐欺かどうかは証拠次第だが、疑念を抱き、説明責任を求めること自体に意味がある
 これを読まれたあなたにとって大切なのは、「自国でも同じことが起こりうる」という視点を持ち、透明性を社会の基盤として守ることだ。

★「小西寛子のオピニオン記事を支えてください」当サイトの小西寛子執筆記事は、公平性を保つ為に広告等を採用していません。小西寛子の音楽作品を聴いて(1曲200円からダウンロード可能)支えていただければ嬉しいです。

Comments

No comments yet. Why don’t you start the discussion?

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です